中東情勢で売上が落ちた!で、活用できる助成金

埼玉県新座市の助成金に強い「福田社会保険労務士事務所」代表の福田です!
新座市、朝霞市、志木市、和光市の中小企業様の顧問先企業様を中心に、労務相談や給与計算、経営相談まで幅広くサポートさせていただいております。
本日のテーマは、「中東情勢で売上が落ちた!で、活用できる助成金」についてです。
2026年現在イラン情勢の緊迫化など中東情勢の悪化にともない、原材料の入手困難や燃油・エネルギーコストの高騰に頭を悩ませている経営者の方も多いのではないでしょうか。
やむを得ず休業の選択に至った経営者の方にぜひお読みいただきたい内容です。
① 休業するなら平均賃金の60%以上の休業手当が必要
② 雇用調整助成金を利用するなら、休業のための労使協定と生産指標の提出が必要
建設会社 H社長資材が届かないんだよ
いつ着工できるか…
延期するしか
ないかもしれないな
スタッフ奥田売上も落ちてしまった
そうですね…
職人さん方への
対応は大丈夫ですか?
1.資材不足の休業に休業手当は必要か?
結論、必要です。
労働基準法第26条では、「使用者の責に帰すべき事由」、つまり会社側の都合や責任で従業員を休ませる場合、会社は労働者に対して平均賃金の60%以上の「休業手当」を支払わなければならないと定めています。
「資材不足は国の情勢のせいであって、会社側の落ち度ではないよ!」と言いたい気持ちはわかります。
しかし、民法上の不可抗力(天災地変など、どんなに注意を払っていたとしても避けられない事態)に該当しない限り、資材の調達不足による休業は原則として会社側の責任(経営上のリスク)とみなされ、休業手当の支払い義務が発生してしまうのです。
・台風や地震など天災によって休業する場合
・ストライキなどによる営業停止の場合
・電力不足などで送電を一時停止されている場合
建設会社 H社長そもそも売り上げが
立たないっていうのに
大変な負担だよ…
2.助成金の対象となる事業所
今回の制度では、中東情勢の影響で事業を縮小し、従業員を解雇せずに「休業」や「教育訓練」を行った下記の要件に該当する中小企業が対象になります。
① 雇用保険に加入していること
② 最近3か月の生産量等が前年と比べて10%以上減少している事
③ 最近3か月間の従業員が前年と比べ著しく増加していない事
④ 労使協定で定めた通りの休業を行った事

厚生労働省のHPはこちら
2-1.助成内容
助成率: 従業員に支払った休業手当の 2/3(大企業なら1/2)
1人1日あたりの上限額: 8,870円
支給限度日数: 1年間で最大100日分
| 中小企業 | 大企業 | |
| 助成率 | 2/3 | 1/2 |
| 上限額(日ごと) | 8 ,870円 | |
| 対象労働者の要件 | 雇い入れ後6か月以上の雇用保険被保険者 | |
| 支払日数(一人当たり) | 100日分 | |
2-2.助成金申請のため準備すべきこと
そして助成金をもらうには細かな要件があります。
いきなり休業に踏み切ることなくこちらがしっかり準備できているかをまず確認してみてください。
1、対象となるのは雇い入れ後6か月以上の雇用保険の被保険者であること
2、事前に会社と労働者の間で「休業に関する労使協定」を結んでおくこと
3、生産量等の生産指標 が10%以上減少していることを証明できる資料を準備できること
建設会社 H社長どんな資料で
売り上げ減少を
証明したらいいんだ?
社労士 福田生産量、売上高、
販売量や完成工事高
など使ってください!
2-3.休業になぜ労使協定が必要なのか?
労使協定とは会社の都合で法律の制限を解除し、従業員と合意したと国に証明する書類です。
本来の通常勤務から、例外的に一定期間の休業を取ることについて双方の合意が必要、ということです。
ノーワーク・ノーペイの原則と呼ばれるように基本的に働かなかった部分は給料が発生しませんが、休業中に事業者に課せられてる義務は平均賃金の60%以上の「休業手当」を支払うことと定められています。
休業手当を支払わなかった場合、使用者は30万円以下の罰金に処される可能性があります。
社労士 福田休業手当は課税対象で
社会保険料もかかります。
こういった説明も
明確にしておく必要があります
スタッフ奥田本来は届出不要の
休業手当の労使協定ですが
今回の助成金受給には
届出が必須となります!
3.今回の助成金が使えない場合のオススメ助成金
今回の助成金は休業に踏み切った場合に助成されるものです。
ただし休業という判断はハイリスクであり、なかなか踏み切れるものではありませんよね。
でも困った現状から助成金の力を借りて脱却したい。
そんな経営者の方にお勧めの助成金を2つご紹介します。
【助成金①】賃上げとシステム化で離職防止
業務改善助成金
賃金の引上げと合わせて、労働生産性の向上に繋がる設備投資等を行うと受けられる助成金となっています。
離職を防ぐために賃上げすることを決断した、もしくは少人数でも同様のパフォーマンスの為に新たにシステムを導入した、などあれば助成の対象となります。
| 支給要件 | ・中小企業事業者であること ・事業場内で最も低い時給を50円以上引き上げる計画を立て、実施すること ・対象となる労働者は、雇入れ後6か月を経過しておりかつ雇用保険の被保険者であること |
| 助成対象 | ・生産性向上や労働能率の増進に資する設備投資にかかった費用が対象 POSレジシステム、リフト付き特殊車両、顧客管理システム ※単なる経費削減(LED電球への交換など)、職場環境の快適化のみを目的としたものは助成対象外 |
| 助成金額 | ・引き上げる「賃金額のコース(50円・70円・90円)」と「引き上げる労働者数」によって異なる 最大600万円 |

令和8年度のパンフレットはこちらからご確認ください。

【助成金②】正社員化して離職を防ぐ
キャリアアップ助成金 正社員化コース
パートや契約社員を、正社員にステップアップさせた会社に国からお金が出る制度です。
中小企業にとって最もポピュラーで、かつ支給額も大きいため特におすすめの助成金の一つです。
令和8年4月から正規雇用労働者への転換等に係る所定の情報を公開すると追加で20万円助成を受けられるようになりました。
大企業と中小企業では支給額が異なります。
下記の表は中小企業に限ります。
大企業の場合の支給額は資料をご覧ください。
| 支給要件 | ・キャリアアップ計画を作成し、管轄労働局長に提出した事業主 ・正社員転換後6か月間の賃金を、正社員転換前6か月間の賃金より3%以上増額させていること |
| 助成対象 | ・有期雇用労働者から正規雇用労働者への転換 ・上記の転換をした人であり、重点支援対象者※ ※雇い入れから3年経過している人・派遣労働者、母子家庭の母等事情がある人…など |
| 助成金額 (かっこ内は 重点支援対象者の場合) | ・有期→正規:40万円 (※80万円) ・無期→正規:20万円 (※40万円) 初めて制度を導入して実施した場合には、以下の金額が加算されます。 通常の正社員への転換規定を新たに設けた場合: +20万円 多様な正社員(勤務地限定等)制度を新たに設けた場合: +40万円 |

令和8年度のパンフレットはこちらからご確認ください。
対策・準備はお早めに!
何から手をつければいいか迷われたら、まずは「自社でどの助成金が使えるか」から検討することもおすすめです。
ぜひ最大限活用し、安定した経営の役に立ててください。
スタッフ奥田労務に関するご相談が
ございましたら、お気軽に
お問い合わせくださいね!



