労務用語解説 普通解雇と整理解雇、懲戒解雇の違いとは??|埼玉の社労士は福田社会保険労務士事務所

【労務用語解説】普通解雇と整理解雇、懲戒解雇の違いとは??

 

こんにちは!
埼玉県新座市の助成金に強い「福田社会保険労務士事務所」代表の福田です!

昨日「懲戒規定」についてお話しましたので、本日はそれに関連する内容として、解雇の種類について解説したいと思います。

 

新人人事部 S郎
新人人事部 S郎
連日解雇に関するお話だと、
少し悲しい気持ちになって
しまいますー。。

それは私も同じです。
ですが、こういうお話も
我々にとっては、とても
重要なことなのです。
社労士 福田
社労士 福田

 

そもそも「解雇」とは、どういったことを指すのでしょうか?

「解雇」とは、労働契約について、使用者(会社)からの一方的な解約のことを言います。

そして、その「解雇」について、何を理由に解雇するか(解雇事由)によって、一般的に「普通解雇」「整理解雇」「懲戒解雇」の3種類に分類されています。

 

では、それぞれの解雇がどのような違いがあるのかについて、具体的に見ていきましょう!


■普通解雇
会社の就業規則に定められている、解雇に関する規定に則って行われる解雇です。
以下のような原因で、労働契約を履行できないと認められる場合に行われます。

・ 病気やけがによる就業不能
・ 能力不足・成績不良・適格性の欠如
・ 協調性の欠如
・ 頻繁な遅刻や欠勤
・ 職場規律違反・不正行為・業務命令違反

 

■整理解雇
業績不振による倒産を回避するため、人員削減といった会社側の経営状態を理由とした解雇です。
以下の4つの要件すべてについて、該当する場合に行われます。

・ 人員整理の必要性
・ 解雇回避努力をしたか
・ 被解雇者選定の合理性
・ 解雇手続きの妥当性

 

■懲戒解雇
労働者の責に帰すべき理由による解雇です。
以下のような、労働者の重大な違反行為に対する最も重い懲戒処分として行われます。

・ 業務上横領や金銭的な不正行為
・ 転勤の拒否など重要な業務命令の拒否
・ 無断欠勤
・ セクハラやパワハラといったハラスメント行為
・ 経歴詐称


 

新人人事部 S郎
新人人事部 S郎
なるほどー。
解雇といっても、こんなに
種類があるんですねー。

会社の定めによりますが、
退職金などへの影響が
異なることが一般的です!
社労士 福田
社労士 福田

 

また、「懲戒解雇」よりも処分をやや緩やかにした、「諭旨解雇」というものが用いられる場合もあります。

「懲戒解雇」の場合は退職金などが一切支給されないというのが多いのに対し、「諭旨解雇」の場合には、その貢献度合いなどによって、一部が支給されるといったような緩やかな処分となることが多いです。

 

これらの解雇について種類の違いはあれど、「解雇」であることには変わりありません。

最初に申し上げた通り、「解雇」というのは会社側からの一方的な労働契約の解約になるのですから、簡単に行うことはできません。

就業規則において、どのような場合にどういった解雇を行うことがあるのかを、しっかりと規定しておく必要性があります。

 

「解雇」については、合理的理由を欠き社会通念上相当性を欠く場合には、解雇権の濫用として許されないとする「解雇権濫用法理」というものが存在します。

もし、解雇権を濫用していると判断された場合には、その解雇は無効となりますので、十分注意して行う必要があります!

 

新人人事部 S郎
新人人事部 S郎
実際に起きてほしくないですが
解雇のことがとてもよく
分かりましたー!

昨日のお話と同様に、
万一に備えておくのは
大切なことですよ!
社労士 福田
社労士 福田

 

スタッフ M子
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