Q&A 当日の朝に言い出した有給休暇って拒否できるの??|埼玉の社労士は福田社会保険労務士事務所

【Q&A】当日の朝に言い出した有給休暇って拒否できるの??

 

こんにちは!
埼玉県新座市の助成金に強い「福田社会保険労務士事務所」代表の福田です!
新座市、朝霞市、志木市、和光市の中小企業様の顧問先企業様を中心に、労務相談や給与計算、経営相談まで幅広くサポートさせていただいております。

本日は、過去にご相談があった事例について、ご覧の皆様にもお役立ていただくために、Q&Aをお届けしたいと思います。

 

社労士 福田
社労士 福田
過去のご相談事例を、
皆様の労務管理にも

お役立ていただけたら幸いです!

 

ご相談内容はこちらです。


Q:出勤日当日の朝に、従業員から有給休暇を使わせてほしいと電話がありました。

その日はたまたま人員にも余裕があり、拒否して良いものか判断もつかなかったので使わせることにしましたが、今後このような場合に拒否することは可能なのでしょうか?


 

新人人事部 S郎
新人人事部 S郎
うーん、体調不良の時とか
有休を使って休むこともあるし
拒否するのは良くないんじゃ
ないですかー?

確かにそういった場面も
ありますが、ここは法律に
基づいて考えてみましょう!
社労士 福田
社労士 福田

 


A:まず、結論から申し上げますと、このような場合には拒否することができます。

 

年次有給休暇は、従業員に与えられた当然の権利であり、使う日も自由に決めることができます。

そして、会社はその権利の行使の請求があった場合、事業の正常な運営を妨げる場合を除いて、拒むことはできませんが、事業の正常な運営を妨げる場合には、他の日に変更することができます。

これを「時季変更権の行使」といいます。

 

そもそも年次有給休暇とは、従業員の心身をリフレッシュさせるという意図から、基本的には1日単位で与えることになっています。

この1日というのは、就業時間だけを指しているのではなく、午前0時から翌日の午前0時までを指しています。

当日の朝というのは、すでにその日が数時間経過してしまっている状態です。

そのような状況において、年次有給休暇を請求するというのは、この意図に反している状態となるのです。

 

また、会社としては、従業員からの年次有給休暇の請求に対して、事業の正常な運営ができるかどうかの判断をしなければなりませんが、既にその日が始まっている状況において、そのような判断を行うことは困難であると思われます。

 

以上から、年次有給休暇の請求が当日の朝であった場合には、拒否をすることができることとなります。

もしその旨を従業員に伝えたにもかかわらず、その従業員が休んだ場合には、欠勤として取り扱って構いません。


 

新人人事部 S郎
新人人事部 S郎
解説を聞いて、確かにと
納得しました~。

ただ、先程S郎さんのお話に
体調不良の場合というのが
ありましたが、その場合は
認めても良いかと思いますよ!
社労士 福田
社労士 福田

 

上記のように、拒否することは問題ありませんが、一方で体調不良で休む際に有休を利用したいという場合もあるかと思います。

そのような場合に、会社が使用を認めることは全く問題がありません。

 

従業員とのトラブルを防ぐためにも、原則としての有給休暇の申請ルールを、就業規則等で設けておくとより良いかと思います!

 

スタッフ M子
スタッフ M子
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