従業員が介護休業する際に、必要となる手続きとは??

こんにちは!
埼玉県新座市の助成金に強い「福田社会保険労務士事務所」代表の福田です!
新座市、朝霞市、志木市、和光市の中小企業様の顧問先企業様を中心に、労務相談や給与計算、経営相談まで幅広くサポートさせていただいております。
本日のテーマは、従業員から介護休業を取りたいと相談を受けた際に、必要となる手続きについて解説したいと思います。
小売業 O社長先日、従業員から突然
介護休業を取りたいという
相談を受けまして、何も
分からず困っています。。
社労士 福田産休と同様に、そういった
相談は突然発生するもの
ですから、初めてですと
大変ですよねぇ。
従業員が、介護のために離職しなければならなくなることを防ぐためにも、「育児・介護休業法」において、要介護状態にある家族を介護するために利用できる「介護休業制度」が定められています。
では、まずはこの「介護休業制度」がどのような制度なのかについて見ていきましょう!
介護休業制度とは
介護休業は、対象となる家族(配偶者、子、孫、祖父母、兄弟姉妹)が、2週間以上にわたって常時介護を要する状態にある場合に取得することができます。
この常時介護を要する状態というのは、負傷、病気、身体上もしくは精神上の障害により、歩行、排泄、食事等の日常生活にサポートが必要な状態のことを指し、必ずしも要介護認定を受けている必要はありません。
どれくらいの期間 休業できる?
介護休業を取得できる期間は、要介護の対象となる家族1人あたり3回まで、通算93日分までとでとなっています。
分けて取得する例1でも、まとめて取得の例2でも規定内であれば個人の事情に併せて休業することができます。

いくら支給を受けられる?
介護休業を取得した際に支給される「介護休業給付金」ですが、以下の計算式で求められた金額が支給されます。
休業開始時の賃金日額 × 支給該当日数 × 67%
(例) 月給30万円の中堅社員が「1ヶ月(30日)」休んだ場合
もっとも一般的なケースです。
休業前の月給:300,000円
300,000円 ×67% =201,000円
この給付金には所得税がかからず、雇用保険料も引かれません。
額面の給与が30万円だと、普段の手取りは24万円前後。
給付金が20万円なら、「いつもの手取りの8割強」がもらえる感覚です。
これなら少し安心感がありますよね。
ただし介護児休業期間中に賃金が支払われていると減額される場合があります。
1支給単位期間において、休業開始時の賃金の80%以上の賃金が支払われている場合は、介護休業給付の支給額は、0円となります。
また、80%に満たない場合でも、収入額に応じて、支給額が減額される場合があります。
介護休業を利用できる対象者
そして、介護休業は基本的には全介護休業は基本的には全従業員が対象ですが、以下の働き方に該当する場合は対象外となります。
・ 日雇い労働者
・ 有期契約労働者のうち、介護休業取得予定日から雇用契約期間93日+6か月で、その後、契約更新されない従業員
スタッフ奥田ややこしい言い回しですが、
「介護休業を終えて
帰ってきてから半年以内に
契約更新されないと
既に決まっている従業員」
は対象外ってことですね。
企業と労働組合(労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する人)との間で労使協定が締結されている場合は、以下に該当する労働者は介護休業の対象外となります。
・入社1年未満の労働者
・申出の日から93日以内に雇用期間が終了する労働者
・1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
介護休業と介護休暇の違い
介護休業と併せて知っておいてほしいのが介護休暇です。
しっかり期間をとって休業する介護休業と違い、通院の付添いなどで短時間の休みが必要な時は、「介護休暇」が利用できます。
通院の付き添い以外にも、介護サービスの手続、ケアマネジャーとの打合せ、介護保険申請などを行うために活用できます。
年5日まで、1日または時間単位で休暇を取得できます。(対象家族が2人以上の場合は年10日)

介護休暇は2025年4月に利用できる条件の緩和がされて、より広い範囲の方に利用していただけるようになりました。

厚生労働省:「介護休暇」通院の付添いなどで短時間の休みが必要な時は、「介護休暇」を活用しましょう。
小売業 O社長なるほどー、こういった
制度だったんですねー。
よく分かりました!
社労士 福田お分かりいただけて
良かったです!
では、続いて制度の運用に
ついて解説しますね!
介護休業取得の流れ
では、介護休業についての一連の流れを解説していきます!
(1)書類の準備
まずは、会社で任意の書式で結構ですので「介護休業申請書」を用意し、従業員から提出してもらうようにします。
※社内様式が無い場合は厚生労働省が公開しているこちらをご参照ください。
その際に、要介護状態の家族がいる証明となる書類(診断書など)も併せて提出してもらうと良いでしょう。
申請内容を基に、介護休業の開始予定日と終了予定日を決定し、書面にて従業員に通知します。
(2)開始予定日について
労働者側の希望どおりの日から休業するためには、休業開始予定日の2週間前までに、書面等により事業主に申し出てください。
労働者側に開始日の希望がなく、会社側が開始日を指定するならば介護休業申請から、介護休業開始予定日の翌日から2週間未満であれば、介護休業開始予定日から2週間経過する日の間で、会社が開始日を指定することができます。
(3)業務整理の準備
この際に、開始予定日までに業務の引継ぎを行うことを、しっかりと伝えておくことも重要です。
そして、従業員が介護休業を取得し期間が終了したら復職してもらいます。
休業開始時と同様に、復職時にもしっかりと引継ぎを行うようにしましょう
(4)ハローワークに書類提出
介護休業の終了後に、管轄のハローワークへ以下の書類の届出をします。
・ 雇用保険被保険者 休業開始時賃金月額証明書
・ 介護休業給付金支給申請書
※ 添付書類として、対象従業員の賃金台帳やタイムカード、従業員が提出した申出書、介護の対象となる者の証明書類、振込先通帳のコピーなどが必要となります。
これらの届出期限は、介護終了日の翌日から起算して、2か月を経過する日が含まれる月の末日まで(介護休業期間が3か月以上になるときは、介護休業開始日から3か月を経過した日の翌日から数えて2か月目の末日まで)となっていますので、ご注意ください。
社労士 福田一連の流れについて
分かりやすいように
まとめておきますね!
① 介護休業申請書を提出してもらう
② 介護休業の開始予定日と終了予定日を決定し、書面にて通知
③ 介護休業取得開始
④ 介護休業終了後、復職
⑤ 介護休業給付金の申請
また、介護休業の取得については、「両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)」を活用することができます!
こちらの助成金については、以前に解説しておりますこちらの記事をご参照ください。

制度の詳細については、厚生労働省のこちらのページをご覧ください。

介護離職を阻止するための介護休業制度
2025年に男女とも仕事と育児・介護を両立できるように、育児期の柔軟な働き方を実現するための措置の拡充や介護離職防止のための雇用環境整備、個別周知・意向確認の義務化などの改正がされました。
これまで説明していた介護休業も、この制度の一つです。
休業・休暇はお休みに関わる制度ですが勤務時間に関わる制度もあります。
事業主はこの内容を労働者に周知する義務があるので、詳しい内容は厚生労働省にHPをご覧ください。
・短時間勤務等の措置
・所定外労働の制限(残業免除)
・時間外労働の制限
・深夜業の制限など

小売業 O社長ありがとうございます!
これで、しっかりと
対応できそうです!!
社労士 福田書面や手続きについては
お手伝いいたしますので、
一緒に取り組みましょう!
介護休業は、冒頭でお話させていただいた通り、「育児・介護休業法」において定められている制度ですので、違反した場合には企業名の公表と、最大20万円の過料の処分が行われます。
介護休業制度を正しく運用すれば、従業員が安心して働ける職場であるというアピールポイントにもなります。
もし、今はまだ必要となっていなかったとしても、今後ますます進んでいく高齢化社会において、必ず必要となってきますので、今のうちに運用の整備等をされておくことをオススメします!
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